編集長からのご挨拶
A message from the Editor-in-chief
A message from the Editor-in-chief
夜空で明るさを競ういくつもの星のように、ネット上には様々なニュースサイト、ビジネスサイトがひしめき合い、日々情報を発信してい
ます。そのなかでJBpressはどんな光を放つことができるのか?
私たちの存在意義は何なのか?
私たちは2つの点でみなさんに必要とされ、価値を届けられるサイトでありたいと考えています。
第1に、物事の本質を深く掘り下げ、信頼されるサイトでありたいということです。JBpressは単に日々のニュースを追うだけのサイトでは
ありません。日本のみならず世界中の出来事に目を向け、その背景や奥底の潮流についてあらゆる角度から分析を試み、隠された意味を浮
かび上がらせます。
とかくマスコミはものの見方が一面的で、ステレオタイプな論調に流れやすい欠点があります。誰にとっても分かりやすい予定調和のスト
ーリー、勧善懲悪の筋書、ときにはお涙ちょうだいのドラマに無理やり当てはめ、物事の本質をないがしろにしてしまう。
それは決して私たちの目指すところではありません。JBpressはあくまでも世界の事象を多角的かつ科学的に捉えて、その本質を浮かび
上がらせることに努めます。
いわば「地頭に響く」という点で、みなさんから信頼され、必要とされるサイトでありたいと考えています。
第2に、JBpressはみなさんに勇気を与えられるサイトでありたいということです。
JBpressの記事を読むことで心が揺さぶられ、「自分も安穏としてはいられない」「なにか行動を起こさなければ」と奮い立つ。仕事上の決
断が求められ逡巡しているとき、もしくは人生のY字路に立ち、迷いが生じているときに、一歩前に踏み出す勇気が湧いてくる。そんなふう
に、JBpressはみなさんのチャレンジ精神、開拓者精神に火をつけるサイトでありたいと思います。
JBpressの記事をきっかけにしてアクションにつなげてもらうには、人の心に響くことが重要です。だからこそ私たちはありきたりな言葉、
浅薄な言葉で人間の営みを語りたくありません。人間には、強い心も弱い心も、きれいな心も汚い心もあるという真実を踏まえ、人間の内
面としっかり向き合いたい。その意味で、JBpressが目指しているのは文学的なサイトでもあると言えるかもしれません。
JBpressはコンテンツ、デザイン、ビジネスモデルに関して、常に最良で新しい形を模索し続けます。つまり、私たちも挑戦者であり冒険者
です。未知の世界に飛び込んでいくことこそが、ビジネス、人生の醍醐味と言えるのではないでしょうか。今こそ知性と野性を解き放ち、
私たちと一緒に世界への冒険の旅に出かけましょう。
東京大学文学部卒業。電機メーカー、コンピューターメーカーを経て
日経BP社記者に。
コンピューター雑誌、美術・デザイン雑誌、ビジネス系ウェブサイト
などの編集や運営、立ち上げに携わる。
2008年4月、日本ビジネスプレスの設立に参画し、副編集長に就任。
2015年4月より現職。
著書に『一億人に伝えたい働き方無駄と非効率のなかに宝物がある』
『「小さな神様」をつかまえろ!』がある。