――現在の担当業務を教えてください。
JIRTVのディレクターで現在は「変革の論点」の総合演出をしています。
企画構成担当、キャスティング担当とともに動画を作り、サイトに掲載するまでのビジュアル面全般を担当しています。動画制作における各工程は外注することもあり、これまでの仕事でご縁があった信頼するプロフェッショナルにお手伝いをしていただいています。
――テレビの世界から転職した経緯を聞かせてください
テレビ朝日グループの映像制作会社に15年ほど勤務しました。クリエイターとして主に報道番組の編集にあたり、近年はテレビ朝日の報道のVTR最終チェックデスクやAbemaの映像デスクなどもしていました
仕事は面白く、続けていきたい気持ちはありました。ですが、子どもが小さい時期は免除されるものの、本来は災害時の対応や深夜までの業務など、不規則なシフトが基本です。この先の育児との両立に難しさを感じていました。
実はコロナ禍を機に、在宅で作業できる仕組みを作り、コロナ後もリモートワークを選べる体制はできていました。でも現実的には生放送や作りこみたいものなどには十分対応ができない。社内でも制度には賛否両論があり、試行錯誤している状態でした。
そんな時に日本ビジネスプレスから、動画の新規事業を一緒に立ち上げませんかというオファーがありました。JBpressはテレビ局でも注視していたメディアのひとつです。ビジネスについては素人ですが、企業の変革、特に働き方改革には興味がありましたし、映像に関してはできることがあるだろうと。興味分野とスキルが合致したよいタイミングだったので転職を決意いたしました。
――やりがいや難しさは
これまでは一から番組を作る経験がなかったのですが、今はオープニングの演出を考えたりテロップのデザインを決めたり、すべての局面で関わることができています。想像したことがどんどん形になっていくところが面白いです。
一方で慣れないビジネス用語には苦労しています。関わる業界の分野が幅広いので、その都度調べて勉強することが必要です。
また、これまではいちクリエイターとしての仕事に専念すればよかったのですが、今はディレクターという立場で出演者やスポンサー企業の方と相対しないといけません。著名な方も多く、緊張して焦ってしまうこともあるのですが、上司は決してプレッシャーをかけることはなく、成長を見守ってもらえているのがありがたいです。
――一日のスケジュールを教えてください。
基本的にはリモートワークで、出社は月に数回くらいです。収録現場に直接向かうこともよくあります。
リモートワークの日は起床して30分ほどSlackやメールチェックをした後、いったん子供を保育園に送ってから本格的に仕事を開始します。午前中は、チームの定例MTG、映像チェック、台本制作など、集中力を要することを片づけることが多いです。ランチはつい取りそびれてしまうこともあるのですが、それはいけないので、最近は思い切ってPCを切ってメリハリをつけるようにしています。
18時に終業するのが理想ですが、外部の編集者に合わせて遅い時間に打ち合わせが入ることもあります。波はありますが基本的には自分のペースで仕事ができていると思います。
――社内の雰囲気と働き方について
社員同士のコミュニケーションが丁寧だと感じました。お互いをリスペクトしていて、上も下もなく皆が敬語でさん付け。中途採用の私も温かく受け入れてくださり、信頼してすぐに仕事をまかせてくれたのがうれしかったです。
働き方は、これまでは、会社のシステムのほうに自分を合わせないといけませんでした。でも今は自分で時間をマネージメントできていて、保護者会や通院で1時間抜ける、といったことも可能です。チーム内でもメンバーの事情を考慮してフォローする体制ができているので、転職して本当によかったなと思います。
――やってみたい仕事や夢はありますか
転職活動を通じて「女性の働き方」に興味を持ちました。いわゆる「ガラスの天井」を企業の女性たちはどのように越えて来たのかが知りたくて。いつか、JIRに掲載中の「女性リーダー特集」のテレビ版を手掛けてみたいと思っています。
プライベートの夢は子供たちが大人になったらスペイン旅行に行くこと。大好きなサッカーを観戦して、みんなでお酒を飲みたいです。
――東樹さんのチームで働くために必要なスキルはありますか
スキルはあるに越したことないですが、やはりコミュニケーション力でしょうか。
動画や編集の経験がなくてもできることはいっぱいあって、仕事をしながら勉強すればいいし、それが可能な職場だと思います。逆にたくさんのスキルがあってもコミュニケーションが取れない人はむずかしいかもしれません。