2019.2.6

【イベントレポート】「ABM時代においてメディアが果たせる役割とは」@日本経済社

マーケティング メディア 分析
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2018年12月5日に日本経済社が開催している勉強会に、当社企画開発部の鵜山雄介が講師として招かれました。
アカウントベースドマーケティング(以下ABM)に取り組むBtoB企業が増える中で、メディアが果たせる役割について話をさせて頂きましたので、概要を掲載させていただきます。
 

 

ABM時代に増えてきたクライアントニーズ

ABMとは企業(アカウント)を基点として売り上げの最大化を戦略的に目指すマーケティング手法です。
日本ビジネスプレスにも昨年からクライアントより「ターゲット企業に勤めているユーザーとコミュニケーションをしたい」という相談をいただくケースが非常に増えてきております。

なかでも特定の資料を提供する代わりに、ユーザーに個人情報を登録してもらうリード施策について、業種や従業員規模ではなく企業名を指定して実施を希望されるクライアントが増加傾向にあります。
 

(左図)特定の企業に絞る (右図)業種など幅をもたせる

 

BtoBの購買プロセスには多数のプレイヤーが関与

ABMを実践するにあたりリード情報は非常に重要なリソースとなります。

いっぽうでBtoBの購買プロセスにおいては個人情報を登録してくれないキーマンが多数存在することも忘れてはいけません。特に従業員数が多い大企業では、その傾向が顕著です。

総務省の調べによると日本国内には約400万社が存在しており、そのうち従業員数が1000人以上の企業は全体の0.1%程度と、企業数としてはごくわずかです。

しかし、実際に働いている人の割合はどうでしょうか?

さきの400万社の常用雇用者数は約4800万人です。そのうち従業員数が1000人以上の企業に勤めている人は約1485万人と全体の30%程度にのぼります。

ごく少ない氷山(企業)のうえで多くのプレイヤー(従業員)が暮らしていることが分かっていただけるかと思います。
 

リード登録者は氷山の一角で、その氷山には多数のプレイヤーが存在

 

コンテンツマーケティングによる共感創出

多くのプレイヤーは目標や課題感を持ちながらも、どのような手法で解決していくべきか、大きな方向性を探っている潜在層です。

潜在化しているプレイヤーに対して、いきなり製品のスペックの話をしても、なかなか興味を持ってはくれません。

そのため、まずは自分ゴト化してもらうためのストーリーテリングが重要であり、オウンドメディアをはじめとするコンテンツマーケティングに取り組むBtoB企業が増えてきているのです。
 

 

メディアが果たせる役割

特に我々が運営するようなビジネス系メディアには「なにか仕事に役立つ情報はないか」と新しい気付きを求めて来訪してくれる読者が多数存在しており、そうした読者とコミュニケーションを取りたいというクライアントの声が多く聞かれるようになりました。

またオウンドメディア上で第三者的な視点でターゲットの企業に役立つ情報を発信したいということで、メディアが持つ制作力や発信力を活用する事例も増えてきています。

今後はクライアントがターゲットとする企業(アカウント)をベースに、読者の興味や関心に応じて、適切にクライアントとつなぐデータドリブンなマーケティング支援を行える体制作りがメディアに求められてきています。

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