2021.5.6

Googleサーチコンソール活用 第3回:検索流入を増やすべきキーワードとページを見つけるための方法

小川 卓(株式会社日本ビジネスプレスCAO)

メディア 分析
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前回の記事では「サーチコンソール」を活用して、自社サイトへの検索流入をチェックするための「検索パフォーマンスレポート」の見方について紹介いたしました。

検索エンジンからの流入を増やすために実現するべきことは大きく分けて3つあります。

 1:検索した時に自社サイトのページが出てくるキーワードの種類数を増やす
 2:検索した時に自社サイトの順位がより上位に出るようになる
 3:検索した時に自社サイトが(同じ順位だとしても)クリック率が高くなるようにする

というこの3点です。

1~3を実現するために、どの「キーワード」を意識するかを決めることが大切です。今回は「検索パフォーマンスレポート」を活用して、対策するべきキーワードやページを発見するための手法を紹介いたします。

検索回数が多くて、順位が低いキーワードを狙う

検索からの流入を増やすことを意識する際に、キーワードあるいはユーザーの意図単位で考える必要があります。漠然と検索からの流入を増やすのは難しいです。そこで、「検索パフォーマンスレポート」を活用して、表示回数が多い順に並び替えてみましょう。
 

※「表示回数」のところをクリックして降順に並び替えます。CTRや検索順位が表示されていない場合は、ページ上部の「平均CTR」と「平均掲載順位」をクリックしておきましょう。

 
改めて表を見てみましょう。表示回数(自社サイトが表示された回数)が高くて順位が低いものはクリック率がのきなみ低いことがわかります。このような条件を満たすキーワードがコンテンツ追加や新規記事作成などの対策を行った伸ばしたいキーワードになります。
赤枠が狙いたいキーワードになります。

「happy」に関しては検索意図がこのサイトとは関係ないため省いています。自社サイトとは直接関係ないキーワードに関しては優先順位が低くなります。キーワードを精査して改善を狙いたいキーワードをいくつかピックアップしてみましょう。

それらのキーワードではどのページが表示されているのか?

該当キーワードで表示されているページを確認することで、Googleから見た時の、自社サイトの既存ページ群の中では、どのページが一番最適かを教えてくれます。確認をするために、該当キーワードで絞り込みを行います。

ページ上部にある「+新規」を押して「検索キーワード」を選択し、キーワードを入力しましょう。
 


この作業を行うことで、該当キーワードに絞り込まれたデータのみが表示されるようになります。表の上部にあるメニューから「ページ(「クエリ」の右隣にあります)を選びましょう。

該当キーワードで表示された自社ページのURLを確認することができます。このページが対策を行いたいページになります。該当URLにアクセスして、自社で改善が可能なページなのかをチェックしてみましょう。

このような形で複数の改善するべきキーワードとページを見つけ、実現可否も含め優先順位をつけましょう。

最後に

今回は検索流入を増やすために、まずは何をターゲットにするかの選定方法について紹介いたしました。やみくもに「検索流入を増やす」と考えるのではなく、狙いをしっかり定めることが大切です。次回は具体的に見つけたキーワードやページに対して、どのように改善を考えていくのか。ユーザーの検索意図や上位サイトのチェック方法などを紹介いたします。

   第1回:自社サイトで流入キーワードや順位を見られるようにする
   第2回:「検索パフォーマンスレポート」を活用して流入キーワードの傾向を把握する
第4回:選んだキーワードに対して、ユーザーと検索エンジンに求められるコンテンツを書く方法
第5回:タイトルとディスクリプションを改めて理解する
 

株式会社日本ビジネスプレスCAO

小川 卓

【プロフィール】University College London (UCL:英国)・早稲田大学大学院理工学研究科を卒業。渡米・渡英合計14年。TOEIC 965点(2010年)・GAIQ(2017年)・ウェブ解析士マスター(2016年)。趣味はピアノ・テレビゲーム・サッカー・温泉。ウェブアナリストとしてリクルート、サイバーエージェント、アマゾンジャパン等で勤務後、独立。複数社の社外取締役、大学院の客員教授などを通じてウェブ解析の啓蒙・浸透に従事。株式会社HAPPY ANALYTICS代表取締役。2018年3月より株式会社日本ビジネスプレスCAO。

 

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